『ISSHO』生きづらさを抱える女性を支援するNPO代表 井原美紀さん
06/02/2015 BY Feisty No.1

「これが日本?うるおっているこの国でこんなことが起きていたの?」
若い頃からトラベルライターとして誰よりも広い世界を見てきた井原さんをびっくりさせたのは、
東日本大震災後ボランティアにかけつけた東北の養護施設で目にした光景だった。
世界屈指の経済大国の日本。国民みな中流意識を持つといわれる日本。
しかし、 多くの養護施設では少女たちに住むところと食事を与え、安全を確保するだけで手一杯。
それでは暴力や貧困のリスクにさらされてきた過去を持つ少女たちや、
頼る大人がいずに孤立して生きてきた少女たちが社会に出る前に十分な知識を得ることは難しい。
養護施設の少女たちは、誰もが18歳になったら施設を出てひとりで社会に出て行かねばならない。
十分な社会的知識なしにぽーんと外に出されたら誰だって恐ろしい。
そしてそこには想像を絶する困難が待ち構えている…。
井原美紀さん。
編集者、エッセイスト、翻訳家、なんでもマルチにこなす多忙なワーキング・ウーマン。
そして、とってもファイスティー。
そこに道がないのなら、道を作ればいいだけのこと!
何事にも前向きに、颯爽とチャレンジしていく。
自分のためにだけではなく、助けを求めている人々のために。
これまでも海外の貧しい子供たちの教育問題を扱う
「Room to Read 」をはじめとするさまざまなチャリティーに関わってきた。
しかし、助けが必要なのは海外の子供たちだけではないことを震災後の東北で知った。
この平和で豊かな日本にも誰を頼ったらいいかもわからずに社会に放り出され、
苦難な生活を強いられている少女たちがいる。
自分の近くにも不安を抱えて暮らす少女たちがいるかもしれない…。
同じ年頃の娘を持つ母親として、井原さんは少女たちの将来が心配でならなかった。
見て見ぬふりをすることはできなかった。
そして彼女は手薄である10代から20代の女の子への支援に特化した
ボランティア活動を始めることを思い立った。
2014年ISSHO 誕生
こうして「生きづらさを抱える女性を支援するNPO団体」ISSHOが誕生した。
ISSHOには 一生(ISSHO)に影響を与える青春期から大人にかけての人生の一章(ISSHO)を
一緒(ISSHO)に力を合わせて一所懸命(ISSHO)に乗り越えて行く女の子の手伝いをしたい
という思いが込められているという。
「 どんなに大変な境遇にあっても魂は傷つきません。
私たちの中にはぴかぴか光るダイヤモンドのような魂が息づいていて 美しく花開く時を待っていることを
辛い境遇にいる女の子に伝えたいと思っています」と井原さんは言う。
ISSHOが目指すのは女の子が自分の力で未来を切り拓くことのできる社会。
困難な状況に長年置かれてきた女の子が自立したすてきな女性、大人になるための
支援活動をすることをミッションに活動している。
具体的にISSHOでは、
1. 養護施設を卒業する女の子向けのライフスキルのトレーニングの提供
・生活設計、お金の使い方、基本的マナー、就職ガイダンス、栄養と食などのセミナー
・女の子のライフスキルのためのハンドブックの制作
2.政策提言情報発信を通して若年女性の課題を社会に伝え、政策提言
・困難な環境で育った女の子たちの置かれた状況を知り、解決策を考えるための連続セミナー開催
・ 女の子たちのニーズに合った制度や支援策を求める政策提言
3. ファンドレイジング
・素晴らしい活動をしているのに活動費に不自由しているさまざまなNPOのファンドレイジングを支援。
ファンドレイジングの専門家集団として、さまざまな方法で寄付金集めを行い、集まったお金を分配
4. 問題の発信
・子どもの貧困、肉親からの性暴力、養護施設の現状、無戸籍児の問題、デートDVとはなにか、
憲法改正にまつわる問題点、などの問題をわかりやすく伝えるセミナーを不定期に開催
… などさまざまな活動を行っている。
仕事と家庭、それだけでも忙しいけれど井原さんはボランティアに時間をさくことを忘れない。
知性と美貌と愛に満ちた井原さん。
今日も「人として当たり前のことよ」と、そんなふうにさらりと
忙しいスケジュールをこじあげてボランティア活動に従事している。
仮設住宅で炊き出しボランティアをする井原さん
わたしたちにできること
・募金でサポート
ボランティア運営のISSHOでは運営経費(主にセミナーの会場費。
ボランティアは全員交通費に至るまで自分でまかなっています)、および、他のNPOのために必要に応じ
ファンドレイジングイベントを開催している。
忙しくても、気持ちだけでも、力になりましょう!
・ISSHOアカデミー参加
ISSHOではISSHOアカデミーという連続講座を開催している。
「安倍総理が目指している「女性が輝く社会」ってどんな社会?」
「 DV、デートDV、ストーカー ~隣人・友人としてできること」など
毎回10代~20代の女の子たちが抱える問題とその社会的・経済的な背景について
理解を深まるようなトピックを選定し、専門家を招いてISSHO としてできることや、
ひとりひとりができることを考え学んでいる。
Facebookで最新情報をチェックし、
一緒に支援の輪を広げていきましょう!
東日本大震災はわたしたち日本人に多くのことを気づかせてくれました。
「絆」って言葉が流行りましたね。今もみなさん絆を大切にしていますか?
熱しやすく冷めやすいのが日本人の気質といわれてはおりますが、
人と人が一緒に、一生、一所懸命力を合わせて困難を乗り越えていく。
井原さんのISSHOの理念をわたしたちの魂に刻み、実践し、また伝えていかねばならないと思います。
ファイスティーに生きているわたしたちだからこそ、
生きづらさを抱えている女性たちをサポートできることがあるはずです。
自分に何ができるか、考えてみましょう。
そして小さなことでもいいから一緒にやってみましょうよ。
過去の苦難を超えて女性たちが輝いて生きていけますように
今日もみんなで一緒に!
Let’s Go Feisty!
Feisty No.1
つよく あかるく たくましく 大きくはみ出で生きることがモットーの大女。趣味は、食べること・飲むこと・保護犬サポート・F1・ブロードウエイでミュージカルを見ること。Go Feisty! 主催。